こんにちは保健師です。

Vol.59 ~転倒予防~ 2018年 4月発行

 (文・伊藤保健師)

 春になりましたが、冬場外に出られず体がなまってはいませんか。雪も解け、これから体を動かす機会が増えていくかと思います。怪我の予防のためにも、今回は、「転倒予防」についてお伝えします。

転倒と介護

 「転倒・骨折」は、「認知症」や「脳血管疾患(脳卒中)」とならび、要介護の要因の上位となっています。昨年度、安平町で「転倒・骨折」により介護認定の新規申請・区分変更をした方の状況としては、年中を通し、ほとんどの方が自宅で転倒をしているという傾向がありました。そのため、季節を問わず日頃から転倒に気を付けることや、住み慣れた自宅でも注意して過ごすことが必要になります。
 転倒予防のため、いくつかポイントをおさえていきましょう。

挿絵1

転倒予防のポイント

①歩くときの注意
 ・目線は進行方向だけでなく、視野を広げて足元にも気を配る
 ・姿勢はまっすぐ、歩幅は少し広くする
 ・かかとから足をつき、つま先までしっかり地面を蹴るように歩く
②ストレッチ
筋肉や腱が硬くなると、体を動かしにくくなります。また、転倒した時のかばう動作にも影響します。
 ・太ももの裏:椅子に座り、つま先を上げたまま片足を前に伸ばし上半身を倒す。
 ・ふくらはぎ:足を前後に広げ、両足のかかとを床につけ体重を前にかけていく。
 ・手首:手の平を上にして前に出し、その状態のまま反対の手で指全体を下側に反らす。
※呼吸を止めず、ゆっくりと痛みのない範囲で行いましょう。

挿絵2

挿絵3

③バランス保持のため、足裏の感覚を鍛えましょう
 ・素足でいる時間を作る
 ・床に置いたタオルを足の指を使い、たぐりよせる
④転倒予防の環境を整えましょう
 ・カーペットがめくれないようにする
 ・整理整頓をし、歩くスペースを確保する
 ・電気類のコードは、導線を妨げないようにする。
⑤運動をしましょう
体を動かすと、筋力・歩行能力のアップやバランスの維持につながります。日々の中で意識して体を動かしましょう。
 ・近所に出かける際は、車を使わずに歩いていく
 ・テレビのコマーシャルの合間で足踏みをしてみる

日々の生活の中でも運動を

 運動は転倒予防に有効ですが、習慣がないと抵抗感があるかもしれません。しかし、意識することで運動量は増やすことができます。うまく運動を取り入れ、転倒予防をしていきましょう。また、1人で運動を続けることが難しいという方には、「足腰しゃんしゃん教室」がお勧めです。

足腰しゃんしゃん教室のご案内

 3月の広報笑顔でも掲載しましたが、65歳以上の方を対象に介護予防教室として、「足腰しゃんしゃん教室」を行っています。教室では、転倒予防のための運動やストレッチも実施しています。また、他の参加者と楽しく交流ができる機会もあり、毎年100人を超える方が継続して参加されています。
 参加者が要介護の認定を受ける割合は、低い傾向があり、継続参加により健康の維持にもつながっています。
 教室は、ほぼ毎週開催しており、第1回は4月17日より始まりますので、興味を持った方は下記までご連絡ください。

要介護認定を新規申請された方(65歳以上)

  H27年 H28年 H29年
安平町全体 14.0% 13.5% 14.5%
足腰しゃんしゃん教室参加者 5.79% 3.25% 0.77%

ご自分やご家族の介護のことなど、何かあれば気軽にご相談ください。
 安平町地域包括支援センター ☎25-4555
 地域包括早来相談センター  ☎29-7072

 
お問い合わせ

安平町役場 健康福祉課
〒059-1595 北海道勇払郡安平町早来大町95番地
TEL : 0145-29-7071(健康推進G)
TEL : 0145-29-7072(国保介護G)

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