こんにちは保健師です。

Vol.56 ~しつけ~ 2018年 1月発行

 (文・辻原保健師)

 先月から引き続き「しつけ」について第2弾です。

「しつけ」ってなんだ?

 漢字では「躾」と書き、身を美しくするものだと教わった記憶があります。いろいろと言われていますが、年齢や発達に即したしつけの積み重ねによって、ライフスキルを身につけ自立していくこととされています。ライフスキルを日本語にすると「生きる技術」。学校生活や社会生活の中で困らないための能力として意思決定、問題解決、創造的思考、批判的思考、対人関係、自己意識、共感性、ストレス対処などのことを言います。

「しつけ」の範囲って?

 「しつけ」というと、叱るとか叩くというイメージがつきまといますが、実際はどうでしょうか。子どもを叱るときに打つ、つねる、蹴るなどしたことはありますか?と聞かれると軽くなら…と答える人も少なくないと思います。しかし今は「虐待」という言葉があります。下表が厚生労働省で定める定義です。

 「~しないとおやつないよ!」
 これは脅しに入る?

 「お母さん、~(母としてはできかねる内容)して!してよ!」に対して返事せず。
 これは無視になる?

 日常的にありがちだと思いますが、厚生労働省の定める定義では虐待に入ってしまいます。

児童虐待の定義(厚生労働省)

身体的虐待 殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなど
性的虐待 子どもへの性的行為、性器を見せる、触る、触らせる
ネグレクト 家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置、重い病気でも病院に連れて行かない
心理的虐待 言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力を振るう( ドメスティック・バイオレンス:DV)

体罰は百害あって一利なし!

 体罰や暴言など子ども時代につらい経験をした人は脳にさまざまな変化を生じていることが報告されています(図1)。
 また、親による体罰を受けた子どもは、そうでない子どもに比べ、好ましくない影響が大きいことも報告されています(図2)。

挿絵1
挿絵2

しつけで大切にしたいこと

 子どもは大人の大声や体罰を恐れるので「即効性」があるように思われがちですが、怖いからやらないだけで、どうしていけないのかが伝わりません。
 子どもにいけないことを伝えるには親が行動の基準を持つことが大切です。親が子どもに「どのような人間になってほしいか」を考え、それを伝えることです。これを考えないと「あれもダメ、これもダメ」と制限ばかりしたり、ある時は許し、ある時は禁止するという一貫性のないしつけになります。それでは子どもは親の顔色を伺うことが多くなり、のびのびと行動できなくなります。
 しつけの基本は信頼関係がある中で適切に、子どもの自尊心を傷つけない方法が理想です。何かができるようになることも大切ですが、そのやりとりが親子の関係を育てていることもあるのです。

挿絵3

人類の進化は・・・

 キリンの子育ては、数家族が一緒に子育てし、交代で子どもを見守るそうです。ヒトも同じで、人類は進化の過程で「集団保育」というシステムを獲得し、脳も進化の過程で「集団保育」に適応するように発達してきましたが、現代日本の子育ては、7割の親が孤立した子育てをしています。脳科学的にも無理があるようです。そう考えると私たちは、子育て支援センターやこども園の利用、ママ友や祖父母と交流しながらの子育てがスムーズなのかもしれません。
 私たち保健師も一緒に子育て応援します!いつでもご連絡ください。

 
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